2021/05/29

先日、弘南鉄道の大鰐線の曲線区間で、2両編成の電車が脱線事故を起こしました。それについての記事は以下からご覧ください。
確かこの記事では、可能性としていくつか挙げましたが、主に枕木の保守不足ではないかと想像でしかなかったでしたが、紹介していたかと思います。
まだ実際に、結論になるものやはっきりとした原因が出たわけではありませんが、10日に弘南鉄道はが会見を行い、レールの摩耗が原因の可能性があると発表しました。
あくまで可能性ですが。
レールの摩耗とは、言葉の通り車輪によってレールが削れることで、曲線はもちろん、直線部分でも徐々にですがレールの摩耗が進んでいきます。
線路の保線を担う松本軌道株式会社には以下のようなことが書いてあります。
レールは鉄製、車輪も鉄製。
とても丈夫ですが、その2つがこすれ合って徐々に摩耗をしていきます。
でも、車輪の方が少しだけ、柔らかくつくってあります。
車輪を交換するのは簡単ですが、レールを交換するのは大変だからです。
なのでレールが摩耗するのはとてもゆっくりで、頻繁に取り替えられることはありません。
東海道新幹線の場合、通過列車の総重量が6億トンを超えたとき、もしくは頭部の摩耗9mmで交換されていきます。
実際には10年程度でしょう。
首都圏の在来線であれば20年程度、田舎の線路なら数十年もつことになります。
という感じで、私もすごく詳しい専門家ではないのでどこのレールをどのくらいに変えるのかや、どこまで摩耗してたらダメなのかは目視でわかるわけではないのですが、上記のように頻繁には取り換えるものではないみたいです。
しかし、今回脱線が発生した現場にように、曲線の箇所は特に摩耗が激しいです。そういう箇所の摩耗が少しでも抑えられるように、そういう箇所には塗油をしたりします。
塗油は、塗油器と呼ばれる機械を設置して、詳しい仕組みはわかりませんが列車の振動などで動作させるものや、列車の台車に取り付けて、空気ばねの傾きで油が出るものがあり、どちらも主に曲線に設置されたり、動作するようになっています。
塗油器の油切れや、場合によっては手作業で塗油していた可能性がありますが、そういう作業を怠っていたり、軌条交換が必要だったが行っていなかった場合は問題ですが、果たして脱線の原因が何だったのか調査結果が出るまでわかりませんね。
ちなみに弘南鉄道大鰐線は運休中で、再開のめどはたっていないそうです。