現役運転士による電車の知識と職場裏事情

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【解説】電車の運転士が書類送検!なぜ?

time 2022/12/01

【解説】電車の運転士が書類送検!なぜ?

お久しぶりです。しばらく休んでいましたが久しぶりにブログを書いていこうと思います。

タイトル通りではありますが、昨日のニュースで電車の運転士が書類送検されるという内容のものが取り上げられていました。

路面電車と車の事故で電車の運転士を書類送検 広島市(HOME広島ホームテレビ) https://news.yahoo.co.jp/articles/c38f032410a7cd52f13a998f3b9d0e5edfe3b40d



内容としては、路面電車の運転士が赤信号を無視して車と衝突したというもので、車を運転していた人は怪我をしたそうです。

基本時に、電車と車の事故と言うのはあまり発生しないものではありますが、路面電車では普通の鉄道線と比べると統計などは無いですが頻繁に発生しています。

やはり道路を走っているというのが大きな理由です。

ですが、おそらく殆どの事故の過失割合は自動車が高いです。と言うのも、大体の事故は自動車が目視確認を怠り併用軌道(道路にある線路のこと)に進入して衝突する場合や、右折時に後方確認を怠った際に衝突するパターンの事故が多く、プロである運転士側に非がある事故が少ないからです。

今回の事故は、完全に信号を無視した運転士側の責任です。

路面電車の運転士はどのような信号を見ていたのか?ですが、路面電車の信号には、専用の信号が自動車の交通信号に併設してある場合もあるのですが、ない場合は基本的に自動車と同じ交通信号を見て発車しています。



ですので、あまり聞かない話ですが交通信号の赤信号を無視した際に近くにパトカーが取り締まりをしていたりしたら止められます。どのような処分になるかはちょっと分かりかねますが、道路交通法に則って何かしらの処分がなされます。もちろん会社にもバレますので社内でも懲戒処分の対象にもなります。

路面電車の運転は、人にもよりますが普通の鉄道車両より簡単(速度が低速のため)ですが、私個人的には鉄道以上に技術が必要かなと思います。

車がいるというのがまず一番難しいところですし、道が渋滞している時間が一番難しいのですが、それでも遅延の無いように、信号の切り替わりの予想や車の動静を予知しながらの運転ですのであまり周りの景色を見る余裕はないです。

また、鉄道と違い出発信号機が交通信号みたいになってますが、ATSが設置していない場合が多いです。(専用軌道等はある場合有り)

ですので万が一の時に停止出来ない可能性や、冒進の可能性もあると言えばあります。

普通の鉄道とは大きく異なる部分もありますが、事故の際には踏切事故と違い、必ずしも自動車が100パーセント悪いとは言えない事故も多々あります。ですので軌道敷内での事故の際には車内に設置されたカメラなど念入りに確認してどちらが悪いのかというのをはっきりさせます。

まあ鉄道でも同じことはしますが、世間一般的考えでは鉄道が悪いとは言えないという状況が路面電車では、言いきれないということです。

この運転士が今後どのような処分になるかはわかりませんが、今後は安全運転で仕事をして言ってほしいですね。



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densei

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