現役運転士による電車の知識と職場裏事情

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列車が加速・減速を繰り返す理由は?前触れなどあるか

time 2022/07/02

列車が加速・減速を繰り返す理由は?前触れなどあるか

列車というのは、バスの様に一般の道路交通信号とは違い鉄道専用の信号を使用して運行されています。(路面電車等を除く)

そしてその信号の現示は絶対であり、勿論一般的な道路の信号も必ず守る必要がありますが、鉄道の信号も同じように守る必要があります。

先日以下のようなツイートを見つけました。



ヘタクソな運転士かどうかは、私が実際乗った訳では無いのでわからないのですが、運行状況によっては、いつも乗っているような路線でもいつもより加減速が多い場合があります。

まず、鉄道の信号というのは、交通信号と違い、現示ごとに速度が定められています。

例えば交通信号が「黄色」の場合は、基本的には止まれで、止まりきれない場合は注意して進むことができます。

しかし、会社によって異なるのですが鉄道信号の「黄色」の場合は45km/h以下で進入する意味で「注意現示」とも言いますが、停止しろと言う意味ではありません。

このようなことから、信号ごとに速度の制限を受けると、その度に速度を落とし、信号の現示が「青色」になれば元の速度に戻すために再加速する場合がある訳です。

そのほか、工事などで「臨時信号機」と言う物が設置されている場合は、その設置箇所でも速度を落とす場合があります。

ただ、信号の設置箇所も臨時信号の設置箇所も運転士は当然事前にわかっているわけで、予想外の以上がない限りは、現示などの予想も立てれて、急ブレーキなど使用する必要はなく、回復運転でギリギリまでブレーキを取らなかったり、信号の存在を通過直前まで失念していたりした場合は、強いブレーキをとる可能性はあります。

もし後者のような失念している運転をしている運転士いた場合は、その人はプロとしてよろしくないと言えます。

回復運転は、安全に範囲内で行うべきではありますが、普段よりブレーキ時分を縮めることも手法のひとつとされるので、定時運行のため…と思いもしますが、お客さんが転ぶようなブレーキを使用するのは間違いです。

では、列車が急ブレーキを使う前触れはわかるものなのでしょうか?



はっきり言うと、お客さんにはわからないです。

最近の列車では、列車のブレーキを非常位置に持っていくと、自動で非常停止するアナウンスが流れる車両もあるそうですが、それはあくまでその装置が搭載されている場合や、非常位置にブレーキを持っていった場合であり、通常のブレーキで最大の強さのブレーキをかけた場合は、恐らくそのような案内は無いかと思われます。

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densei

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