2021/05/29

4月29日、JR九州の豊肥線で観光列車「あそぼーい」が、倒木に衝突する事故がありました。
の観光列車『あそぼーい!』が大分市内を走行中、JR豊肥線の竹中駅と中判田駅の間で倒木に衝突した。
この事故で『あそぼーい!』のフロントガラスにひびが入った。
『あそぼーい!』は午前9時過ぎに熊本駅を出発、当時、車内には約90人の乗客がいましたが、けが人はいない。
この事故で特急列車と普通列車の計10本に運休や遅れが発生、約700人に影響が出たということ。
29日大分市では最大瞬間風速17.0メートルを観測、倒木は強風が原因とみられている。
とニュースにはありました。
ネット上には、実際に乗車していた人が事故の瞬間の動画を撮っており公開されていました。
この動画を見る限り、列車はブレーキや警笛など必要な処置をしていないように見えます。
JR九州の取り扱いについては詳しく分かりませんが、本来…と言うより私が知っている中での話になりますが、このような非常時には、大抵の会社(特にJRはそうだと思う)は、短急汽笛数声+長緩汽笛一声を鳴らすよう言われているかと思います。
また、当然ですが倒木が目に見えれば非常制動(非常ブレーキ)をとり、仮に間に合わないとわかってもブレーキをとります。
理由としては、衝突後に車両に不具合が発生して大きな事故の原因となる可能性がある他、倒木に紛れて岩なども転がっていた場合、脱線する可能性があり、そうなった時に、当然高速度で倒木箇所に侵入するよりかも予め非常ブレーキを使用して低速で侵入した方がまだ、被害が大きくなるリスクが少なくなるからです。
また、今回事故にあった車両は客席が1番先頭にあると考えると障害物と衝突した際に1番被害に遭うのは乗務員ではなくお客様です。ツイートにもありますが、この写真を見る限りどう見ても通過して大丈夫とは言えません。
また、運転再開時に空転で動かなくなるという理由で最寄り駅まで運転すると言うことを言っている人がいましたが、そんなことは絶対にしません。
そもそも空転で動けなくなるから客室のガラスが割れるくらいの衝突をしてでも運行続行、と言うのはありえない話で、鉄道の運転というのは、常に最も安全と思われる道を取らなければなりません。
今回の倒木の接触の件はどういう理由で障害物に対して非常ブレーキもかけず、車両損傷を直ぐに確認すらせずに最寄り駅まで続行したかわかりませんが、仮に前述のツイートのような事を考えてのことでしたら、知床の遊覧船事故と同じと考えざる負えません。
この程度の事故と同等にするなと言う意見もきっとあるでしょうけど、こんなのいわゆる憶測運転ですよ。
停止したら空転して再開しずらい。そういう天候の時にそもそも列車を運行すべきでは無いですし、予測だってできます。雨と強風で線路に落ち葉があればそのリスクが高くなりますから。そして倒木などに接触すれば車両の安全確認やお客様の無事を即座に確認すべきでしたし、障害物を見つければ即非常ブレーキを取るべきでした。
後々なぜこのようなことになったかメディアにもでるかと思いますが、私も非常に気になっていますので今後原因が表向きにならなければ私自身で問い合わせようかな…と思います。