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【解説】”JR九州の座席撤去”のニュースについて

time 2022/03/15

【解説】”JR九州の座席撤去”のニュースについて

みなさんこんにちは!

今日の西日本新聞のニュースで「JR九州の座席撤去に困惑…1車両で最大4割 通勤1時間以上、立ちっぱなしに 」と言う題名の記事がありました。元記事は下の写真をタップしてご覧下さい。

写真をクリックすれば元記事に移動します



どうやらこの新聞社の取材班に複数の人物から座席撤去についての意見が問寄せられたようです。

JR九州としては、ドア付近の混雑緩和などを理由にしているらしいです。

利用者からの意見としては、

「以前は座れていたのに、座れなくなった」「遠距離通勤で1時間以上立ちっぱなし。疲れる」
「高齢者や妊婦などが座れていない(座席を譲ってもらえない)」

という意見などもあったそうです。

ここからは、私個人の意見も含まれますが、さすがにお客さま側だけの意見を強く出しすぎている記事だなと思いました。

大都市などのラッシュと違い、郊外や地方の朝ラッシュと言うのは、確かに多くのお客様が利用されますが、都会ほど車内の人口密度は高くは無いです。

ドア付近が混む、と言う意味がわからない人も意外と多いです。

ハッキリと言いますが、田舎っ子は何故かドアの周りで固まるんです。立ち止まってスマホ触りだしたり、学生たちが輪になって話し始めるんです。ちょうどドアのところの座席の背面に寄りかかる感じで。

何なら田舎に行けば誰もリュックやカバンを前にしたりしません。それは都会だけです。



もちろん車掌が声掛けしても他人事ですし、イヤホンをしているお客様には聞こえてはいないでしょう。

しかし、座席が無ければどうでしょうか?もしくはオールロングシートの車両ならどうなるか?

私の経験談ですが、お客さんは自然に奥に行きます。どういう現象かはわかりませんが、ドア付近に寄りかかる場所があったりするとやはりそのまわりで人がたまってしまうんでしょうね。

こういう事を言うと怒られると思いますが、先述のお客様の意見を一つ一つ返しますと…

まず、以前は座れたのに座れなくなったとありますが、16席減っただけでそう変わるかな?と思います。多くても50席前後あったはずです。それだけ座席に座れなくなるくらいのお客様が以前から乗っていた考えれば、毎日乗車する乗客より少しでもお客様が多く乗車すれば以前でも座れなかったでしょう。

次に1時間以上座れないという意見ですが、これも先述と同じく、通勤時間帯ですから。

3ドアでドア付近2人がけのクロスシートの座席を全撤去しても約24席、しかし16席ということはどこか1席は残ってると考えれば、ラッシュ時間に10数人の影響で座れるか座れないかが左右されるのかな?と正直思いました。

高齢、妊婦が座れない件については、優先座席が減ったかどうかは知りませんが、譲って貰えないのはJRの問題と言うより、譲らない健常者の問題です。もちろんJRも譲るようにアナウンスはすべきでしょうが、今回の件とはあまり関係ないと思いました。

正直、こういう苦情が来ないように全ての電車をロングシートにすればいいのにと思います。



しかし、「景色が見ずらい」「となり知らない人なのに抵抗がある」などの意見が出てしまうのも現実です。

難しい問題ですが、解決するために努力する企業の苦労も少しは認めてくれる世の中になればいいなと思います。

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