2021/05/29

みなさんこんにちは!
ここ数日ですがJR北海道は、降雪により終日列車を運休している区間があります。
理由は除雪作業のためですが、このような対応に批判の意見が結構ありましたので何故簡単に運行が再開されないかについてわかる範囲で紹介しようと思います。
まず、線路の除雪というのはご存知の方が多いと思いますがラッセル車と呼ばれる雪を機械で線路外に飛ばす車両で行われます。実はこの除雪は意外と時間がかかるもので、除雪したあと完了しようと思ったらもう積雪が凄いことになっていた…なんて事もあります。ですのでやってもやってもキリがないことがあるのです。もちろん車両の数にも限りがありますしね。
次に、転轍機ですが融雪設備があるとはいえ普通の降雪ならいいのですが、所謂豪雪と言われるような一気に積もるようなドカ雪の場合は、融雪設備があっても転轍機の隙間に雪が入って不密着を起こす可能性が高くなります。
そうなると、不密着の度に営業電車を止めて点検して再開して…と列車のダイヤが大幅に乱れる原因にもなりますし、修復中にも雪が降れば途中で運休になったり、最悪その場で列車が立ち往生する可能性すらあります。
最後に駅の除雪です。今回の北海道はどのように人員を動かしているか知りませんが、駅の除雪が出来なければお客様に危険が及びます。無人駅などが多く、大雪で道路も使えない状況になっていた場合には人員を駅に送ることも困難になります。
鉄道会社は、本来簡単なことでは営業を止めることのできない公共機関となっています。それがこれだけ止まるという事は非常事態であり、そもそも不要な外出を控えるべきレベルのことです。バスなど代替の交通が機能していれば良いのですが、それすら動いてなければ尚更です。
ちなみに、降雪地帯の列車にはスノープラウが着いてはいますが、積雪がすごければ積雪抵抗で列車は動きません。
「お客様を安全に目的地へ輸送する」という事が不可能と言う状態である限りは運休はやむを得ないという事です。JR北海道に対しては税金使ってるんだから〜や対策が遅いというコメントを目にしましたが、雪がレール踏面より積もらないとラッセル車を出す意味もなく、融雪設備等しか対策は出来ない上、短時間の大雪は簡単に対処できないので、批判するのは間違っています。
と、言うことで今日の記事は以上です。