現役運転士による電車の知識と職場裏事情

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車内で高校生を暴行 早期に防げた可能性 実際に目撃した場合どうすればよいか

time 2022/02/02

車内で高校生を暴行 早期に防げた可能性 実際に目撃した場合どうすればよいか

みなさんこんにちは!

先月、電車内でタバコを吸った男に高校生が注意を受けた際に逆ギレして暴行したという事件がありました。

男は逮捕され、暴行を受けた高校生は大怪我をしました。

高校生の行動は決して悪いことではなく、悪いのはタバコを吸っていた男なのですが、実際にそういう場面に出くわした時どうすれば円満に解決するのか、今回の事件を踏まえて解説していきたいと思います。



まず、今回の事件の時系列ですが、大まかに見ると

電車内で高校生が男に喫煙を注意→男が激怒し暴行→車掌が駆けつけ制止→車内では騒動が治まったので高校生が駅に下車→男が高校生を追いかけて再び暴行→駅員が制止→男が逮捕される

という事になります。男が激怒し暴行されている間は、高校生の友人以外の乗客がスマートフォンで暴行風景を撮影していたそうです。実際にニュース等でも乗客が撮影されたものとされる映像が使用されています。

ニュース等報道では、「被害者の友人以外の乗客は助けに入らなかった」と出ており、撮影していた乗客もSNS上では避難されるコメントが多くありました。

実際にこのように車内で喫煙をしているお客様を見つけた場合は、直接注意するのではなく、乗務員にお声かけください。それで解決するかはわかりませんが、少なくとも自分自身に被害が来る可能性は低いです。



SOSボタンを押すというのも手段のひとつです。ただし、SOSボタンを押す際は、喫煙をしている人物と違う車両のボタンを使用した方が良いかと思います。

理由としては、SOSボタンのほとんどは、押して即時に列車が停止するタイプよりも、車掌等乗務員に緊急の連絡をするものが多く、暴行をする可能性のある人物の近くでわざわざ通報をすると、自分に危害が加わる可能性があります。ですので通報者がバレない為にも隣の車両まで移動してSOSボタンを押すべきかなと思います。

次に、もし車内で暴行を受けている人を見つけた場合ですが、上記と同じようにSOSボタンを押したり車掌を呼んだりしていただきたいです。また、動画の撮影は、証拠にはなりますが犯人が撮影に気づいた場合、自分も暴行を受ける可能性がありますし、何より動画撮っている暇があれば通報が先だと思います。

ただ、今回のように車掌がきたにもかかわらず、駅で解放され再び暴行を受けるという事があったと考えると、乗務員に通報するのも大切なことですが、車内から警察にお客様から通報すれば確実かなとも思います。警察に通報をすれば、駅に着いた時点でホームに警察官が待機できる可能性が高いですし、少なくとも今回の事件であればもう少し高校生の怪我も酷くはなかったのでは無いのかと思います。

最後に、先月の事件の高校生の行動ですが、車内の喫煙者を注意したということで大変素晴らしいことではあるのですが、個人的には車内で喫煙なんてする人はそもそもマトモな人では無いですので、喫煙をやめて欲しい気持ちが強くても直接注意するのは危険な行為だったかなと思います。

ということで、先日の事件のようなことが実際に起こって欲しくはないですけど、万が一という事もありますのでぜひ参考までにしていただければと思います。



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