2021/05/29

あけましておめでとうございます!
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さて、今年最初の記事ですが題名にもある通り「積雪があると電車の運転感覚は普段と変わるのか?」と言うことで、ある程度積雪のある場合の話ですが、車で言うと積雪があればアクセルを一気に踏んじゃうとスタックしたりだとか、スリップしたり、凹凸があれば当然上下に激しく揺れたりしますよね。
電車の場合ですが、積雪がレール踏面の高さよりより多く積もっていた場合、空制ブレーキの効きが悪くなります。回生ブレーキや電制ブレーキの効きは普段と変わりません。これは制輪子に雪が巻き込まれてるのが原因のひとつなのですが、制輪子に雪が詰まるとブレーキが完全に効かずオーバーランや終端駅の車止などに衝突したり、信号を冒進する可能性があります。
そうならないために、ブレーキ装置には雪の対策として様々な工夫がされています。
私が知っているのは2つのことですが、そのうちの一つは、踏面ブレーキというタイプのブレーキですが、多くの車両は車輪1つに対して制輪子がひとつの方押し式ブレーキと呼ばれるものに対して1つの車輪に2つの制輪子が付いている両抱きブレーキというものがあります。
詳しくは、Wikipediaを参考にしていただきたいのですが、両抱きの方が制動力は高いです。高いどころか、実際に両方のタイプを運転したことがありますが、停車時の衝動が大きくなり制動動作は方押し式ブレーキより難しく感じました。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%B8%8F%E9%9D%A2%E3%83%96%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%AD
制輪子と車輪の間に雪が入ることでと上記にありましたが、制動力の低下は両抱きブレーキでもある話だと思っていますが、実際に方押し式ブレーキでは雪とブレーキによる事故の話は聞きますが、両抱きブレーキでの事故は聞いたことがなく、実際に私も極端に制動力が落ちたと感じたことは無いです。
もう1つは、過去にあげた「耐雪ブレーキ」です。
雪が降ると、レールと車輪の間の摩擦が低下してブレーキ力が落ちるだけではなく、制輪子やブレーキパッドと車輪・ディスクとの間に雪が入り込んで凍結し、ブレーキが効きにくくなることがあり、大事故につながる恐れがある。これを防ぐために、運転台にあるスイッチを操作することで常時弱くブレーキをかけた状態にして、制輪子を車輪に当てたままにしておく。これを耐雪ブレーキ(たいせつブレーキ)という。 これは運転台の周辺に設置された配電盤のスイッチ (MCCB) をONにすることで作動させる。鉄道事業者によって名称が異なり、抑圧ブレーキと呼称することや対雪ブレーキ(たいせつブレーキ、京浜急行電鉄、東京地下鉄の一部など)、圧着ブレーキ(西武鉄道)、抑圧制動(東武鉄道)と呼称する事業者もある。
とWikipediaにありましたが、常に若干ブレーキが効いている状態となります。
ですので制輪子と車輪の間に雪が入り込む心配がなくなり、事故を防げる可能性が高くなります。
ただ、デメリットとなるかはわかりませんが、加速が遅くなります。当然と言えば当然ですが…
あとは、惰性で走っていた場合は速度が自然に低下しますので常にノッチを入れたり切ったりする必要がある場合がありますので乗り心地が悪くなる可能性があります。そしてその運転になりますと経済的にも良い運転が出来なくなります。
まあ勿論安全が第一ですので雪が積もっている状態で走らせるためにはそのくらいのことは言ってはいられないとは思います。
ここまでブレーキのことをメインで紹介してきましたが、それ以外のことで言うと…
・走行音が静かになる
車と同じく雪によって消音効果となっているのかなと思います。
・縦揺れが減る
理屈はよくわかりませんが、お客様やSNSなどを見ていると雪が積もると乗り心地が良くなって感じるようです。レールの繋ぎ目が雪で埋まってるからとか…?
・加速が遅くなる
耐雪ブレーキがない場合にもある話なのですが、積雪抵抗と言われていますが、積雪がある程度ありますと、雪を押しながら列車を動かしていくわけですのでその分雪が抵抗となり列車が前に進みにくくなります。スノープラウがない場合は雪に乗り上げて脱線する恐れがあります。
他にも色々あるかとは思いますが、今思いつく限りはこういう感じで、雪で簡単に止まってしまう都市部などの鉄道は雪の対策が豪雪地帯ほどできていなかったり、安全基準が非常に高いからと言えます。ですので災害級などの豪雪時などは、公共交通機関はあてにせず家にいた方がいいかもしれませんね。