2021/05/29

16年前の今日、2005年の4月15日、JR西日本の福知山線で大きな脱線事故がありました。
私は当時小学校低学年くらいでしたが、今でもあの日を覚えています。
小学校から帰って家のテレビを見たら「ぺちゃんこ」になった電車が映っていたこと。母が黙って呆然とテレビを見ていたこと…
私はこの頃から電車が好きで、当時はまだそんな物心も着いてなかった事から別世界のように思いながみていました。
実際、自分が大きくなるにつれて現実だったって思うようになっていった訳ですが、そんな中で中学生くらいの時に職業体験にJR西日本へ行ったのですが、朝の朝礼みたいな時に福知山線脱線事故の事を毎日言っていたことを覚えています。今思えば、それだけあの事故で安全意識というのが変わったのかなと思います。
そして大人になり、鉄道会社に入り、そして今は運転士となりました。
実際運転士になると、この事故のことに関しての見方や考え方も今までと違う目線でみれるようになりました。
あの事故は、もちろん防げた事故です。断言できます。
ただ、こう言ったら怒られると思いますが、あの事故がなければ、今以上の安全が鉄道に求められていたか?と言うとそれは無いかも…とも思います。実際、あの事故の後、大手の会社だけでなく地方の会社でも安全に関する考えや装置を導入したりと変わっていったと聞いています。
そして今でも議論になっており、私も考えてしまうこと、それはなぜあんな事故が起きたのか?誰が悪かったのかと言うことです。
まず、運転士に責任はなかったのか?
もちろんあると思います。運転士を擁護する方、「会社が厳しい指導をした結果だ!」という方もいると思います。しかし、そうだとしても、脱線した電車を動かしてたのは運転士で、速度超過で走行したのも運転士です。全く責任がないとは言えないと思います。
ネットや報道の情報しかないですが、当時の運転士は、前の駅でオーバーランをしていたり、過去に乗務を下ろされ(ここで過度な教育があったかも)たりと、もしも、もしもですが、これが事実ならなぜ事故の時まで乗務をしていたのか?正直適正だったか、この情報だけ見れば運転士に向かなかったのではとも思います。
次に「日勤教育」
これがとても厳しかったらしく、運転士にとってとてもプレッシャーになってたとありました。
私もあったと思われる日勤教育の内容を見ましたが、とても無意味で厳しい内容もありました。
私は日勤教育自体を否定はしません。と、言うのも今で日勤教育と言ったらJR西日本が行っていたような厳しい教育というイメージが根付いていますが、本来運転士がオーバーランや何かしらの問題があった場合乗務から降ろして研修するというのは小さい会社であろうとあることです。
ただし、その教育内容というのは、草むしりとかではなく、過去の事故のシーンを見たりや、こういう時にはどう対応するかなど、これから事故を起こさないための勉強みたいなもので、私の知っている限りでは、上司などからの罵倒とか絶対ないです。
もちろんそういう研修は、大惨事な事故に至らなかった場合などにするもので、何度も研修を受けるような乗務員や、事故により国から免状の効力に制限をかけられるほどの場合には、研修云々の前に乗務に戻ることすら出来なくなり、会社から懲戒処分がくだるときもあります。
ですので、これは教育内容が悪かったと言えると思います。
次に無理な列車のダイヤだった可能性
これは運転とかしたことないし、その路線に乗ったこともないのでなんとも言えません。
しかし、利用する側のお客様も1分2分で苦情を入れるくらいです。利益やお客様のニーズを応えるあまり、安全を疎かにしていたと言わざるを得ないと思います。
鉄道会社にはお客様の安全を確保しなければいけない。ですのでお客様も数分の遅れなどは、当たり前の範囲にして欲しいと思います。
以上思ったことを少し書きました。