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【電車の解説】耐雪ブレーキを使用するとどうなるのか?

time 2020/12/19

【電車の解説】耐雪ブレーキを使用するとどうなるのか?

この時期、特に雪の降る地域では電車の運転に耐雪ブレーキというものが欠かせなくなります。

耐雪ブレーキというのは全国全ての電車にある訳ではなく、路面電車や雪の降らない地域の電車にはないと聞きます。

耐雪ブレーキとはどのようなものか?

車みたいに何かの部品を交換する、制輪子を冬仕様に変えるとかでは無く、実は耐雪ブレーキは既に電車には備わっていて、大体の電車の運転台のどこかしらに、耐雪ブレーキのスイッチのツマミがあります。

そのスイッチをオンのすれば耐雪ブレーキが使われる状態になるということです。

では耐雪ブレーキをオンの状態にするとどうなるのか?

まず、耐雪ブレーキを使う基準は会社や運転士によって違いますが、雪が降ったから使う訳ではなく、レールの踏面に雪が積もった場合に使います。

と、言うのも耐雪ブレーキを使う理由は、制輪子と車輪の間に雪が入るのを防ぐ目的で使用するのですが、耐雪ブレーキが入っていれば、常にブレーキが少しかかっている状態、すなわち、制輪子が車輪にくっついている状態になります。

と言うことは、耐雪ブレーキを使うと、雪が制輪子の間に詰まらないということです。

ちなみに制輪子と車輪の間に雪が詰まると、空制ブレーキが効かなくなることがあります。

また、耐雪ブレーキを使うと弱い空制ブレーキが常に効いた状態となるので、加速が遅くなり、惰性でも速度が落ちていくようになります。

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