現役運転士による電車の知識と職場裏事情

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電車の運転士さんは速度計が壊れても運転をする?

time 2020/07/19

電車の運転士さんは速度計が壊れても運転をする?

みなさんこんにちは!以前、電車の運転士になるためにどんな試験があるかについて紹介しました。

運転士の学校「動力車養成者養成所」とは?④(技能試験編) https://tetsudozijo.com/2020/06/19/%e9%81%8b%e8%bb%a2%e5%a3%ab%e3%81%ae%e5%ad%a6%e6%a0%a1%e3%80%8c%e5%8b%95%e5%8a%9b%e8%bb%8a%e9%a4%8a%e6%88%90%e8%80%85%e9%a4%8a%e6%88%90%e6%89%80%e3%80%8d%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f%e2%91%a3%ef%bc%88/

そして、その記事の中に速度計を隠して運転の試験を行うと紹介しましたが、何故わざわざ速度を隠すのか?また、速度観測を行う理由も紹介しようと思います。

まず、昔の鉄道車両には速度計が設置されていないものがありました。実際に現在でも古い路面電車などの車両にも設置されていない状態で営業運転をしているという会社もあります。

そのほか、弊社もそうですが、例えば走行途中で速度計が壊れたとします。全部の鉄道会社がそうだとは言いませんが、運転士は速度計を見なくても速度通りに運転出来るとされている(試験によって速度観測を合格しているため)ため基本的には、終点までは運転を継続します。会社によれば、その日の入庫まで運転を継続する場合があります。

ちなみにここからは私の経験談ですが、私も数回速度計が壊れた状態の電車を運転したことがあります。感覚としては、速度が見えなくて怖いと言うよりも、速度計が動かないことに若干変な違和感があるという感じで、速度計が動かないからと言って、速度は体感等で自然に感覚を掴めていましたので、遅延などなく運転出来ました。案外、自分でもできるもんだなぁと思いましたね(笑) 一応できて当然なんですけどね

このように運転士と言うのはこのようなトラブルがあっても、対応出来るように、教習時等に訓練を受けるというわけです。速度計を隠すのも決して意味が無いということですね!

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densei

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