現役運転士による電車の知識と職場裏事情

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運転士の学校「動力車養成者養成所」とは?②(学科講習編)

time 2020/06/16

運転士の学校「動力車養成者養成所」とは?②(学科講習編)

みなさんこんばんわ!今日は学科講習についてどういうことを習うか?について紹介したいと思います!

どのようか項目があるのかということですが甲種電気車(在来線の電車)でいうと以下のようになっております。

  1. 鉄道に関する技術上の基準を定める省令
  2. 運転の安全の確保に関する省令
  3. 電気車の構造及び機能
  4. 運転理論
  5. 一般常識 

wikiで出ていた情報だと上記のようになっていますが、実際には法規、鉄道信号、検査、車両、鉄道電気、作業安全、理論、その他安全に関する講習もあり、習うことはたくさんあります。

もっと細かく説明しますと・・・

法規というのは法律に関すること、名前の通りですね!

https://ja.wikipedia.org/wiki/運転の安全の確保に関する省令 ←参照

例えばですけど私らは参照リンクにあるようなことも丸暗記しましたね・・・
安全の確保は、輸送の生命である。
規程の遵守は、安全の基礎である。執務の厳正は、安全の要件である。

これとかはめっちゃ覚えるように言われた記憶があります(笑)

もちろん私は覚えておりますが!

あと鉄道電気というと・・・電車は電気で動いてるので電気は当然習うのですが、習うことというのが電車には何Vパンタグラフから受電して~どこの機器を通って~とか電車の回路図みたいなのを見ながら講義を受けた記憶があります。

理論というのはほとんど計算問題だったのですが、V・A・Rといえばいいのか・・・中学生で習ったような電圧求めたり抵抗求めたり・・・回路図は電車のとかではなく普通の回路を見て問題を解く感じでした。あと電動機の回転数を求める計算とかもありました。

そのほかにも救急手当についてや心臓マッサージの講習、線路だと転轍機のこの部分の部品は~とか・・・・

実際の教本はあっても開示禁止となってるのでお見せできないのですが、どうしても問題が気になる方は運転協会誌(530円税抜き)で毎月出版されてるのでぜひ参考までに!

さて、どのくらいの期間学科講習があるのか?私は三か月くらいでしたが他社さんはどのくらいなんですかね・・・

ちなみに試験に二度落ちたら落第で技能試験には移れません!

学科講習中は養成所の専任教師など含めて、運転経験豊富な大先輩や、技術の講師などの授業があり、中身はすごく詰まっているものになっておりますが、短期間でめちゃくちゃたくさんのことを覚えないといけないのですごく大変だった記憶があります。

養成所には、高卒、大卒など様々な学歴の方がどの会社でも教習生として入所されていますが、学歴が高卒だから不利・・・大卒だから余裕に・・・ということは実はありません。これはどうしても言っておきかったのですが習うことは今まで習ってきたことではほとんどないので入所した全員が知識ゼロからのスタートです。勉強の仕方は多少大学を出た方のほうが分かっておられるかもしれませんが、基本短期間、たった数か月本気で勉強したものが好成績を取ることができます。

今まで学校で習った理解できない文章や数学の文章問題を解くみたいなそういうものはほとんどなく、ほぼほぼ暗記で計算式も公式を覚えれば誰でも試験をクリアできるレベルだった記憶があります。

ただ、ほんとに楽ではないとだけ言っておきますね(笑)みなさんそういってきてるので・・・

少し話がずれた気がしますが、学科講習は進学みたいに大学に行くために身に着ける知識・・・というのと違い、運転士になったときに知っておかなければならない知識です。ですので、習ったほとんどのことは覚えておかないと万が一の時に痛い目を見ます。そういった意味でも学科講習というのは技能講習に行くにあたってとても大事なものなのかなと思います。

それでは、次回は技能講習についての記事を出したいと思います!(たぶん!)

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densei

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