2021/05/29

みなさんこんばんわ!今日はTwitterで記事のお題を募集しまして、この記事を含めて今夜は2つ記事を出します!
さて、鉄道事業者には定期的に安全にお客様に鉄道を利用していただくため、また知識や安全意識、そのほかにも現時点での会社の状況(売り上げ状況など)を学び知るために業務研修というものを行っております。これは運転士・車掌など乗務員だけではなく、駅員も同じく研修を受けることに(私の会社では)なっております。
では駅員はどのようなことを研修していくのか?
運転士、車掌はみなさんも想像できるかもしれません。車両の機器の取り扱い、事故時の対応、信号、法律、等々・・・運転士さんにとっては鉄道の養成所で習ったことのおさらいになることなどを改めて研修を通じて学んでいきます。
駅員はというと・・・
例えば信号の取り扱い。運転しないとはいえ鉄道信号の意味がないと、何かあったとき、出発時間になっても出発信号が赤現示で列車が発車しないとか、電車がホームに入ってこない(場内信号が赤現示などにより)という状況になったときになぜそうなってるのか、今起きていることが異常か正常か理解できないといけません。なので信号についても学んでおかなければいけません。ある会社では駅責任者でなくても、駅の構内の制御盤の研修も受けるそうです。あとみなさんのよく見る駅員の青旗(色は緑)と赤旗を振っているのも手信号というれっきとした信号の一つです。
次に機器の取り扱い。自動改札機や切符の券売機、定期券や切符を発券するPCの取り扱い、その際に例えばクレジット決済が可能であればそのクレジットカードに関する機器についても知っておかなくてはなりません。ここでは、故障時の取り扱いというよりも、‘いつも起こらないこと‘が起きた場合の対処についてが一番学ばないといけないところかと思います。最近の機械は、エラーが起きれば機械が教えてくれます。機械が言っていることを理解して対処しなければ、そのまま故障につながりますので・・・
最後に接客・接遇などお客様に対する研修ですが、これまでお客様から寄せられた意見、苦情などを聞き、それをもとにどのように改善していくかを話し合ったり、外部から接客に関するセミナーの先生を呼んで接客接遇を向上させるようなことをします。あとは救急救命に関すること。AEDの使い方や、心臓マッサージのやり方も私は学びました。実際私が駅員だった時には心停止状態のお客様がおられてAEDを使ったことがありました。(そのお客様は一命をとりとめました)
このように駅務だからと言って、ただ改札で立っているだけが仕事ではない中で学んでいくことはたくさんあります。特に今は過剰なサービスを推す日本の接客業界のなかで鉄道は運輸業とはいえお客様は接客サービスを求めてくるので会社もより中身の濃い研修を受けさせるのかと思います。もちろん鉄道業務に関する研修についてはたくさん受けておけば、将来車掌、運転士になっていくうえで必ず役立っていく知識でもあるので、乗務員を目指している駅員の方には特に真剣に受けてもらったほうがいいのかなと思います。